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ただの冤罪事件ではない! ドラマスペシャル 白日の鴉

初めて逮捕した犯人は冤罪だった!?
警察官として夢を抱く交番の新人巡査
痴漢容疑で逮捕されたサラリーマン
国選弁護と年金で暮らす老弁護士
伊藤淳史・遠藤憲一・寺尾聰
3人の男が有罪率99.9%の壁に挑む
異色の警察小説を完全ドラマ化!!

期待せずにみていると、意外と出演者が豪華。
痴漢事件で冤罪になるケースのドラマはたまに見かけるけど、この話はそれだけではなく、ストーリーがよくできている。

ところで、今回は痴漢の冤罪の被害者になった場合の対処について。

テレビではよく痴漢の手に女性の着衣の繊維がついているかどうか鑑定したりする場面がある。ということは、痴漢と間違われたときはすぐに指についている繊維を調べてもらえばいいのでは?ただし、これは現行犯逮捕された場合。

そもそも、現行犯逮捕とはなんぞや。

刑事訴訟法第217条
30万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、2万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪の現行犯については、犯人の住居若しくは氏名が明らかでない場合又は犯人が逃亡するおそれがある場合に限り、第213条から前条までの規定を適用する。

つまり、氏名や連絡先をその場で提示すれば現行犯逮捕できない。
通常名刺を渡したり、名前と電話番号を紙に書いて渡せば事足りる。
問題は、30万円以下の罰金などの軽微な犯罪に痴漢が該当するかどうか。そのあたりでこの名刺で現行犯逮捕を免れる行為が使えない可能性は高い。しかし、現行犯逮捕する一般人が刑事訴訟法について詳しくなければ、うまくいくかもしれない。あくまで冤罪の場合に使う一つのテクニック。

他には、冤罪であれば、「名誉毀損で告訴する!」と堂々と宣言すること。
こちらも、100%通る主張ではないかもしれないけど、そういうことで証拠になる。無実の罪で冤罪事件に巻き込まれたときは、逆に痴漢呼ばわりした女性を名誉棄損で告訴すると言って逮捕してもらう。

などなど。

ドラマではこういった行為は一切なく、ただ逃げて走り出すという最悪のケース。もちろん冤罪対策ドラマではないので仕方がないんだけど、冤罪にあった場合の対処方もドラマの中で扱っていればよかったのにな。

痴漢という存在そのものが悪だけど、冤罪にあった人の人生は最悪。無罪になったとしても、痴漢の人だという情報は忘れられない。親しい人なら無罪であれば正しい認識になるけど、周りの人たちは無罪になったとしても、火のない所に煙は立たぬ、と自分の都合のいい解釈でひそひそ噂し続ける。

冤罪は、つかまった時点で罰を与えられたようなものなのだ。

伊藤淳史
遠藤憲一
福田沙紀
きたろう
益岡徹
寺尾聰

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