相馬健(上川隆也)の昔の友人である青井省一(石黒賢)と同窓会で再会。事業をしている友人が、せっかくなので融資を依頼。相馬の知り合いである成宮寛貴が演じる松木に担当を任せることに。
ここで気になるのが、税務申告書を青井がパソコン上で書き換えるシーン。PDFっぽいデータを削除して数字を打ち込んでいた。確かに、修正ソフトはあるんだけど、あんなに簡単に修正できるものなのかな?
と、もう一つは、申告書のコピーを受け取って何も気づかない松木。熱血というキャラなんだけど、相馬がいないと何もできない無能?相馬曰く、原本をコピーするのは基本的なことらしい。
ところで、一般論として、銀行員は無能。相馬のように優秀な人は少ない。例えば、原本の数字がおかしいかどうかは、1期みただけではわからない。ドラマの相馬は1期分だけで原因がわかるというエスパー。どういうことかというと、通常、税務申告書というのは税務署に提出するんだけど、銀行に出す書類が必ずしも原本であるとは限らない。一番いいのは、税務署が銀行に書類を見せてくれればいいんだけど、そういうことはしない。ということは、数字は書き換え放題。ただし、今なら電子申告として、どういう数字で申告したのかという、一部だけ数字がわかる書類が発行される。もしくは、税務署に原本と同じ書類の複製をもっていき、そこに受付印をもらうことで、その税務書類が確かに税務署に出したものだという証拠になる。
が、あくまでも一部の数字を保証しているのであって、全部の書類を保証しているわけではない。そこで、その数字にあうように他の数字をいじっていることはよくあるし、銀行員もわかって融資しているケースが多い。
つまり、今回大げさに騒いでいたのは、融資額が大きいからであって、小さい場合はっきり言って普通に融資されているケース。
銀行内部で融資するかどうかのチェックがあるため、ある程度説得力のある書類が必要になるんだけど、明らかにダメな書類を出されるよりは、おかしくても数字をいじって出された書類の方が融資を受けやすいのは確か。
今回のケースでは、その税務署の受付印がある書類を変更したのであれば、公文書偽造の罪になりそう。
それにしても、5億の融資で、決算書や取引先の数字も調べずに、よく融資させようとするのか不思議。松木無能すぎ!!
その他気になるところ。銀行の融資には与信枠というものがある。他銀行からの借り入れがあって、さらに追加融資で5億。与信枠大丈夫?
社長自ら税務申告書の数字を替えていたんだけど、零細企業のシンプルな申告書ならまだしも、研究開発をするような会社。社長が自分で申告書の数字をいじれるとは思えない。例えば、研究開発に関する税額控除があれば、その数字も変わってくる可能性もある。
例えば、税務申告書と納税証明(支払った税金の額)のセットで提出されていれば、少なくとも税額自体を扱うことができないわけだけど、そういう情報はどうだったのかな。などなど、今回の回は疑問がいっぱい。